チーム・エア歯

昨日のヘロヘロ記事にカロ店長とこのちぐささんがコメントくださり、
お友だちの猫さんが抜歯してひきこもり状態とのこと。心配ですな。
どのような治療をしたか、という質問をいただきました。

コメント欄にお返事を書き始めたらアホみたいに長くなった上に
自分でブログ風に作っていた旧ブログの構造がこれまたアホで
参照しづらい。写真も小さいし字も小さい。直すのめんどくさい。

というわけで、過去の写真を引っ張りだして、こちらに書くことにしました。
うむ、カメラを忘れたときは2011年以前の日記をやりなおすコーナー
ってのも、いいですな。当時は「"今週の" 銀次親分」だったもんで、
今ほど日々のことが詳細ではないのです。


さて、銀さんの場合:
銀さんも 2009年11月の保護時すでに3本くらい歯が腐っていて、ひどい口内炎で
常に血の混じったよだれを滝のように垂らし(最初は食いしん坊だと思っていたのだよ!)
ステロイドや抗生剤を繰り返しても改善しませんでした。
そして病院の勧めで、全歯抜歯することに。
「看板猫が歯ナシでどうなの?前歯だけ残す?」と言ってくれた先生もいましたが、
残すと問題も残り再発するのは同じことだそうで、抜くなら全部、ということでした。
ちょうどそのとき病室に居合わせた大きな茶トラ猫さんが
銀さんと同じFIV陽性で口内炎を抱えていて抜歯して改善したと言っていて
そうなってほしいな、と励まされました。

仕事に生き甲斐を感じ、何事も約一週間で乗り越えてゆく銀さんですが、
さすがにこのときは復帰まで20日くらいかかっていますね。
今までいちばん大きなできごとと言えます。


2010年7月12日に抜歯のため入院。
一晩で全部の歯を抜きました。そう頼んだわけではありませんが、
麻酔の危険もあるし、分けてやるようなものではないんでしょうな。
担当だった女の先生はとても力が足りず、
若い男の先生がほぼひとりでやったと言っていました。
猫の歯ってものすごく歯茎の中の部分が長いんです。
見えてる部分の3倍くらいあります。たいへんな手術です。
抜いた歯の写真もありますけどショッキングなので自粛。

こちら入院中の銀次親分。
カラーに貼ったおしっこ(吸水)シートも血まみれ。
点滴した手が腫れてすごいことになってます(カワイイ…)
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見舞ったらいちおう安心して白目剥いて寝てるところです ↑ 笑うトコです。


16日、退院して真っ先に向かったのは私の机の横の窓の桟の
いちばん奥でした。つまり誰にも届かない場所でした。
ここに2時間隠れていました。
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血の混じったよだれがだらだらなので、手ぬぐいをよだれかけにしました。
じっと動かず痛みに耐える銀さん。真横で見てるだけというのは辛かったです。
もともと抱っこも嫌いだし、触んなオーラ全開で、なぐさめようにもどうにも…
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ニンゲンも歯を一本抜いただけで寝込みますからね。
ナオトさんも、親不知を一本抜いただけでほっぺを腫らして
やわらかいものしか食べられず、3週間くらいイテーイテー言ってました。
一晩で全部抜いて(30本?!)、どれほど痛く、負担だったろうと思います。
それでも改善されない場合さえあるというのだから、どんだけ賭けなんだ。
しかしまずはその大手術を耐え抜いたことに感謝。


窓の奥から出て1時間経ってそろそろと階段を降り、
上から二段目で1時間過ごし、ようやく四段目まで降りる。
自分のテリトリーを見下ろしながら。
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四段目で2時間寝る。
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また窓の奥に引きこもる。その夜は一階には降りませんでした。
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退院から12時間後の17日午前4時、江戸通り見張り業務に復帰。
入院前からだから久しぶりの外の匂い。
退院してまだ一度もごはんを食べていません。
口の周りのよだれや血を拭いても痛がるので、薬も飲ませられない。
ともかく、「オレに触るんじゃねェ!」という感じでした。
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退院翌日、17日の午後、窓辺で与一寝。さぞおつかれでしょう。
夕方には雲&龍父さんと玄関でちょっと遊んだね。
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ごはんを食べないのが心配で、その夜は先生たちが点滴に来てくれました。
二階の事務所ソファで、5人掛かりでした。
でも食べなかったのは結局「メシがマズい」という理由だったのでした。
先生が「食べないよりマシ」とウマいメシ許可を出すもんで
あげてみたらバックバク食べました。呆れたー


[息抜きに]その頃のれんちゃんほやや〜
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19日、ようやくカフェでゴロン。ここで抜歯から一週間、退院から3日目です。
まだ人前には出せない感じの口周りでした。
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23日、退院から一週間で、蔵に復帰。カクイー
アゴが細くなった気はします。
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ごはん皿の前で "ウマいメシよこせ" 行き倒れデモ。
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入院中せっかく痩せたのに、またまた横になっても盛り上がったままの
立派なおなかになるほど食欲旺盛でした。
というのも、「食べないよりマシ」と許可されたウマいメシは
そらウマいわけでして。腎臓保護食に戻さなくてはならないのに、
銀さんは、病み上がりを言い訳に意地でも戻らない構え。

口周りは触らせず、薬はうまく飲ませられませんでした。
薬をウマいメシに包んで団子を作り、なんとかだましだまし食べさせていましたが、
うまく残すんだなコレが…

ただ、なんであれ食べてくれたことはありがたかったです。
外にいた頃から銀さんは腐った歯で相当な痛みを抱えていたはずで、
それでも喰えるもんは全部喰っとく!という意地で何でも平らげていました。
歯が悪くなると食欲が落ち、死に至るわけですから。
手術後も12時間を待たずごはんを食べ、先生もびっくりしたそうです。
痛みより食欲が勝ったわけですね。

24日、琵琶ッチの公演がありバーにも復帰して大勢のお客さまをおもてなし。
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この頃には痛みによるよだれがだいぶ減ってきました。

27日、退院から11日目、キツく吊り上がっていた目がようやく丸くなり、
"触んな" バリアが外れ、信頼関係が戻ったというか赦されたというか、
そんな感じがしました。「赦された」というのはこちらの勝手な感情で、
銀さんは私や先生を恨むなんてことよりも、ともかく目が覚めたら歯はねえわ
トンデモ痛いことになってるわで、その痛みとショックと現実と、
ただ必死に闘っていたのだと思います。
他のことに構う余裕なんてないくらいに。
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30日、初めて血よだれが止まりました ↑ 抜歯から18日かかっています。

翌31日には隅田川花火大会を満喫しておられました。
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こんなふうに、ちぐささんのお友だちにお伝えできるような
「治療」は私はしていません。薬さえ満足に飲ませられなかったのです。
銀さんが嫌がることは、病院の先生でさえできないのです。
なのでこれも、銀さんがひとり自力で乗り越えたと言えると思います。

そして、私よりも遥かに社交性の高い銀さん。
みんなのもとへ、いつもの日常へ、戻りたいという意識はあったと思います。
なのでむしろ私は、心のケアをしていたように思います。

銀さんが「心の傷」を負い、プライドが傷ついたことはハッキリと感じました。
引きこもりなんて言葉よりもう少し重い感じでした。
以前のようにイヤなときに歯を剥いたり噛み付こうとして、ハ、と自分で気づいたのです。
歯を剥くだけで十分な威嚇になるのに、一番の武器なのに、それが効かないと気づく。
スゴスゴと立ち去るそのときの銀さんの顔が忘れられません。
今でも、壁や隅に向かってジーと座り込んでいると、
みんなで「クライクライ!」と笑うのですが、時々、
辛かったときのことを思い出しているんじゃないかと思ったりします。
眠いだけかもしれません。

だから絶対に笑ったりしません。
お客さまにも先生にも「痛くないもんね〜」「歯がないもんね〜」って
からかう口調で言わないようお願いしています。
銀さんは、いや、猫は、言葉はわからなくても話がわかるから。
ウソでも、怖がったり痛がるようにしています。
でなけりゃ銀さんは「イヤ」を表現できなくなってしまうから。

その後、一時カリカリを食べていたらやはり歯茎が傷つくようで
よだれが再開したので、以降缶詰だけにしています。
ヒモで遊ぶ時は歯茎でくわえているので、ギィーと引っ張らないようにしています。
歯を全部抜いても改善しなかった例もあるそうなので、経過観察は必要ですね。
痛いと出て来るよだれが目安になるのかな。
けっして、食いしん坊だからではないのだよ…
(さすがにこれは先生に「まさかッ!」と怒られただよ…)

自分の姿を受け容れた銀さんは今もエア歯で噛むし、恐ろしいシャ=ww を言いますよ!
口にも、歯がないことも、今のところ一切なんにも問題ありません。
知らないお客さまには「甘噛みできてエラ〜い」と褒められます。ヘッ

当時の日記にこう書いていました。
歯がなくても猫は問題なくごはんも食べられるそうです。
外にいればケンカには負けますが、銀次はもう外に出ることはありません。
「歯がなくなってしまった」のではなく、
「長年銀次を苦しめてきたものがなくなった」と思うことにしました。
引き続きあたたかく見守っていただけますようお願いします。

脚が3本になっても、目が見えなくなっても、
やがて動物たちはその姿で生きようとする。
同情も不要。自分には自分のプライドがある。
ショックから立ち直ったらきっとまた元気に戻るはず。
戻るには時間がかかるはず。ニンゲンだったら、どれだけかかるでしょう。
それよりは、早いはず。
無事の復帰をお祈りしています。
元気になってほしくて、またまたいっぱい書いてしまいました。
長いわりに参考にならない気がしますけども…

チーム・エアー〜 ハッ! [銀]


その合間に、鍋煮て、琵琶ッチこと友吉鶴心『花一看』のチラシ作って入稿。
いまどきは何時でもウェブ入稿できるから、ほんとに便利…
印刷屋さんありがとうおつかれさまです…

完成版[こちら]。来週水曜から配布します。
平家が壇ノ浦に沈むもんで、「もっとあぶくがほしい」など
琵琶ッチに電話で言われながらぶくぶくしましたよ。
第1話から瑠璃、瑪瑙、琥珀、という色味も、琵琶ッチのディレクション。
第4話まで宝石をコレクションしてくださいませ。
共通で中央に入っている鐘の絵は、「祇園精舎の鐘」なんですョ。

第3話の今回は『壇の浦』の全曲を演奏します。
毎年12月は「別会」として赤穂浪士討ち入りの『雪晴れ』を演目にしているのですが、
琵琶ッチが芸能指導を務めた大河ドラマ『平清盛』も先日クランクアップしたことですし、
今回も平家の物語が続きます。
歌詞カードに入りきらないほどの大曲。渾身の演奏をお聞き逃しなく!
月夜の森 11』参加、12月15日(土)15:00/19:00の2ステージです。

予約受付開始の昨日からさっそくお申し込みくださったみなさまは
全員ブログ読者の方々。ありがとうございました〜
月夜の森で、満月と見まごう銀色猫とともにお待ちいたしております。



Gallery ef, Asakusa, Tokyo
旧ブログ『今週の銀次親分』

by ginji_asakusa | 2012-11-02 14:09 | 生きるチカラ


浅草ギャラリー・エフの看板猫・銀次親分の日々。


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