犬と猫とヒト 6

最後の陽。
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ほたちゃーん(ほたて) @18:30 [前回
暗くてちゃんと撮れない、残念。
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ここには犬も3頭。
あまり近づけない犬たちなのと、時間がないのでメシのみ。
ほたちゃんそれはワンコメシ。
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ほたちゃんがいちばん強くてエラそうだね。
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繋がれた犬たちは悲しい。
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今度来たときは散歩に行こうね、ごめんね。
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4頭の家[前回]も散歩ナシでメシのみ。
真っ暗な中、miikoさんにいただいた首から下げるレモンライト
手元を照らしてくれてたいへん役立った。

残るは2頭ずつの2軒。
この地帯は近いので、先に行った家の犬たちの歓喜の声が聞こえて
他の家の犬たちも一斉に「うちにも来て!忘れないで!」と叫び出し、
その声が真っ暗な山にこだましている。これは絶対に帰れない。
散歩はできなくても、せめてメシと、触ってあげる。待ってて。
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おむすび食べてる場合じゃなかった。
チャッピーをブラシしすぎた。
いろいろ後悔。次回に挽回。
次回に命のつながる保証はどこにもないけれど。
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行き止まりの手前のいちばん端っこの家、2頭。
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作業は車のヘッドライトで。
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こんな暗闇でも、犬たちは必死ですがりつこうとする。
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お散歩行かれなくてごめん、今度は必ず行こうね。
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終わった… @19:10
約10時間、3人で、24軒。

見上げると無人の山村は満天の星に包まれていた。


カミ先輩、一人で来ていたときはさすがに真っ暗になるまで残らなかったけれど、
怖くてバックミラー見られなかったと。3人だと、暗さはそんなに怖くなかった。
野生動物や猫が飛び出すことのほうが怖い。山道を慎重に帰る。
カミ先輩は、やっとの想いで保護した猫を連れ帰る途中、
轢かれて放置されている猫に連続2匹も遭遇したことがあったそうだ。
拾われる命、捨て置かれる命。
果てはない。生と死の輪の中で。


全員へとへとだけど、そのまま郡山のシェルター
福猫舎(ふくねこや)あぶくまシェルターへ @21:30
犬班A。さんが飯舘村や警戒区域などで保護なさった猫たちです。
にゅ、かわゆ!
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おっさんかわゆ!(万一女子だったらごめん)
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おっさん重いッス!
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ちび猫ケージの中に入れていただいた!
しゃわせ!猫成分ハラいっぱいス!
まもなく里親募集ですとよ、みなさま!
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使い切らなかったフードはすべて福猫舎さんに寄付しました。
特に猫のドライはどこもしっかり補充されていてあまり出番がなかったのです。
ブログでご報告いただきました[こちら
逆に犬猫缶詰はギリギリだったので、帰って調整。


村内の運転(計約200km)は慣れているカミ先輩が担当し、
まどかちゃんがものすごい頑張りで帰りの東北道を走り抜いてくれた。
運転できない猫おばさんはひたすら徹夜が堪えるお年頃でした。
カミ先輩も同い年。たいへんにおつかれさまでした。
ありがとうございました。


無事到着し、浅草で解散 @2:00
定休日の店内で深夜まで待っていてくれた銀さんは
ツンデレを隠す余裕もなくアオアオ。
銀さんも置いて行かれて不安でさみしかったね、応援ありがとう。
夜まで銀さんといてくれた母からの置き手紙は
「銀ちゃんは一日中つまらなそうでした」。あいー


[まとめ]
今回は2回目で、3回目以降に向けての予行演習だった。
1回目は、ともかく行ってみようとただあとをついて行くだけで、
物資や道具の準備もカミ先輩が全部してくれた。
事前に地図も見ず、自分がどこらへんにいるのかもわかっていなかった。
村の中だけで約200kmを移動したことだけ後でわかった。

1回目が終わってから、今後もできるだけ通うためには、と相談すると、
カミ先輩から「泉さんならチームを組むことも可能なのでは?」と提案された。
そう言われて、たぶん以前の私なら「えーそんなのムリですよ、ムリムリ」
と言っていたと思う。自分勝手で、リーダーとかヒトをまとめるとか、向いていない。
でもなぜだかストンと「ふむ、それもアリか…」と思えた。
運転さえできないのに、ふしぎだった。

前回のレポートを読んで行きたいと伝えてくださった方も含めて、
人数だけなら6人くらいはいる。
「言い出しっぺのみ必要で、ヒトのリーダーは不要」とカミ先輩。
人類みな猫の子分、銀次親分の名のもとに、というのがしっくり来た。

イメージできることは、実現できる。
こうして私の中で「チーム銀次」が結成された。
チームと言いながら一人(と一匹)。
どこかに所属したり、他の誰かがいないと始まらないのではなく、
まず一人になることから始まるんじゃないかと感じた。
行きたいのは誰? オレ。
そこから。
そこに特別なことは一つもない。
組織になるのではなく、「動ける個人」が増えたほうが淡々と動きやすい。
一人でできることには限界があるから、一人ずつが集まっては入れ替わる。
そういうチームがイメージできた。

しかし1回ついて行っただけの経験ではあまりに心もとない。
次回以降自立するという意識を持っての予行演習をしたい、
もう一回いっしょに行ってくださいと先輩にお願いして、
長崎も終わりお盆も過ぎてからの今回が実現した。
フードの準備も自分でやってみたけれど、まず犬のことをあまりに知らない。
フードはたとえば7歳、9歳、11歳、などと分かれていて、
どこからが老犬なのかさえピンと来ない。
おやつも種類がありすぎて選べない。
やえちゃんが「やつらは何でも食べる」と言って、
あんまり助言になってなかったw でも実際そうなのだろう。
先輩からも現地で人気の品など教えていただき、二晩かけてなんとか手配。
思ったより苦労したけれど、一度やってしまえば次回からは楽々だ。
地図も次回用は自分で作る。


今回も、無事全員愛する猫たちのもとに帰れたことに感謝。
先輩がダントツトップを走りすぎで留守番猫の合計は16匹さ。

今こうして写真とともに振り返っているからこそ出て来る言葉があり、
記録だけを見るとなんだか感傷的になってしまうかもしれない。
現場では、うれしさも楽しさも悲しさもさみしさも、
ともかくまっすぐ向かって来るから、それにはまっすぐ応えてあげたいとだけ思う。
他にしてあげらることは、あまりない。
「将来の夢:猫おばさん」が叶いまくり。
犬苦手なオレがこんなにも犬に歓迎される。
こんなに楽しいことはない。
と思いながら作業している。
他のことはその場ではあまり考えないようにしているけれども、
まさにその場にいることで、体中で感じている。

もちろん悔しいし、悲しい。
やり場のない怒りでいっぱいだし、虚しいし、泣きたい。
少なからず外から内から被曝もする。
こんな場所があってよいわけがない。でもここにある。
東京に戻れば、こんな場所はないことになっている。
心に受けるショックと混乱の落とし前は、自分にしかつけられない。
二度と消えない傷になるヒトもいるかもしれないし、
毎月行くようになるヒトもいるかもしれない。
私の場合は頑丈さゆえに可能なのかもしれない。
だから「行っちゃえば楽しいからだいじょうぶ」とは絶対に言えない。
「辛いからやめておいたほうがいいかもね」とも言わない。
ただ、待っている動物たちがいるということ、
このままでよいわけがないという事実だけ伝えたい。

苦しさは東京ではなくあの村を始めとする原発周辺地域にあり、
悲しさは私の中ではなく動物たちの中にある。
汚染は生き物すべての上に降り、すべての体内に入り込む。
もうそれだけは止められない。それだけが事実。
その中で、祈り、泣くことの先で、何をするか。
犬たちの鎖は、私たち自身が引き起こした事態に繋がれていて、
これを見ぬふり置き去りにして、私はどこにも進んで行きたくない。

牛の巨大さ、犬の不自由さ、野犬化、TNRが追いつかず増えてゆく猫、
ヒトの住まない広大な山村に生まれ育つ野生動物、
ひとたびヒトの手を離れたら手に負えない。
原発には近づくことさえできない。
自分のしたことさえ手に負えない私たちは、ちっぽけな存在だ。
2020年の東京オリンピックを描く前に、
2020年のこれらの村に、あたり前の笑顔が戻っていることのほうが絶対に先だ。

手に負えなくなった結果を、諦めて傍観するのでなく、
この手に少しでも引き寄せたい。
温度を知り感触を知り、自分のいちばん近くまで引き寄せる。
そしてその手をつないでゆくこと。
それしかできないし、それは誰もが
250km離れた村まで行かなくてもできることだと思っている。


翌朝の銀次さん @自宅ベッド
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その後も銀さんのフード番は続いています。
半分に減って惜しそうな雰囲気です。
銀さんの分は一粒もなくて、9月用です。
犬たちとの、また来るからねの約束を果たします。
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Gallery ef, Asakusa, Tokyo
旧ブログ『今週の銀次親分』

by ginji_asakusa | 2013-08-30 03:47 | お出かけ


浅草ギャラリー・エフの看板猫・銀次親分の日々。


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